久々の同級会に出席してみて

私は、生まれ育った土地からそれほど離れた場所で暮らしているわけではありません。
行こうと思えば、車を使って日帰りで往復することもできますし、ゆっくりと食事をして話をして帰ってくることもできます。

それでも、正直に言えばあまり足が向きません。
私にとって今ここでの生活が一番幸せですし、大切なものはたぶん全て目の前にあると思うからです。
とは言っても、特別なものがあるわけではありません。
家族との会話や日常生活、それから自分という人間を信じてお仕事を下さる方などが、私にとってかけがえのないものなのです。
私にとって生まれ育った土地には、魅力的なものが何もありません。
仲の良かった友達たちも、皆結婚して遠くに住んでいますし、妹たちも遠くで暮らしていますから会うことはなかなかできませんし。
しかし、私とは異なるタイプの人がもちろんたくさんいます。
中には生まれ育った土地がとても好きで、そこに住む人たちが幸せになれるようにと、あれこれ本気で考えている同級生もいます。
よその土地と同じように、高齢者の割合が非常に高くなっている今、如何に住みやすくて楽しい町にできるかと真剣に考えているようです。
そんな彼らの横顔を見ながら、学生時代を思い出してみたり。
あの頃、将来こんな風にアツイ気持ちで、何かを語るような人になるとは思ってみませんでした。
自分の為ではなく、みんなの為に一生懸命になれる人になるなんて意外だったと言ったら失礼ですね。
久しぶりに再会した同級会。
なんだかんだ言いながらも、出席して良かったと思っています。
たまにはこういうのも悪くないものです。