限定味の落とし穴

限定味のスナック菓子、限定味のアイス、限定味のカップラーメン。
「限定味」のものはよく巷に売り出される。
客引きになる魅惑的な3文字だ。
でも、限定品というのはちょっとした落とし穴があるものだ。

先日、好きなポテトチップスに限定わさび味がでた。
私は、わさびで酒が飲めるほどわさびが好きだ。
愛している。
だから、この素敵な組み合わせの商品はすぐに購入した。
スナック菓子なんて、こんなにジャンクなものはないのに、どうして美味しいのだろう。
化学的な味がするのは分かっているのに、人間の味覚というのは恐ろしいものだ。
それはそうと、その限定味のポテトチップがとても気に入ってしまったので、もう一回買おうと思ってスーパーを探してみたが売っていない。
薬局にも、コンビニにも、どこにも売っていないのだ。
別の日には、限定トムヤムクン味カップめんが出た。
タイ料理も結構好きなので、さっそく買ってみた。
まさにトムヤムクン味で美味しかった。
それで、またもう一回買おうと思ったのだが、もちろんスーパーにも薬局にもコンビニにも売っていない。
また別の日には、限定ラムレーズンアイス。
限定スパークリングワイン。
限定フレーバーティー。
と、挙げればきりがない。
そう、限定品というのは、すぐに市場から姿を消してしまうのだ。
そもそも「限定」と言っているのだからなくなるのは当たり前の事実なのだけれども、一度口にして味を記憶してしまったら、また食べたいという気持ちに、マーケティングのように区切りをつけることは出来ないのだ。
それでも今日も、新しい「限定品」が生み出され続けてい、食べたいのに食べられなくなった中毒消費者が生まれ続けているのだろう。