今航空会社やホテル業などは、他社よりももっとお客様が喜ばれるものを創造することで、付加価値を高めようとしています。
商売の原点に力を入れている業者が増えてきていると言ってもいいでしょうね。
価格論争ではどの会社も五分五分となっているので、どこで差をつけるかと言えば「どれだけお客様が笑顔になれるのか」「利用いただいたお客様がリピーターとなってくれるか」ということではないでしょうか。
その中でも、お客様と直接お話しするのが「接客業」です。
この接客業でお客様の会社へのイメージが決まります。
「ここのスタッフさんはとても感じがよかったのでまた来たい」「困ったときに親身になってくれたので嬉しかった」「スタッフさんが笑顔だったので、明るい気分になれた」など、お客様からの印象は接客されているスタッフで左右されます。
同時に、スタッフの教育も課題でしょうか。
接遇講師として引っ張りだこの著名人もいますが、結局は、接客を演じさせるというニオイがして、自然ではないですね。
笑顔は作るものではなく、こぼれるものですから、根本的に歓迎できない事業主も多いようです。
作ったものは、いずれ壊れるのですから、自然な笑顔が出る接客の仕組みを考えて実践するほうが、会社のためでもありますよね。
駄菓子屋のおばちゃんの元に子どもが集まるのは、お菓子があることと、おばちゃん独特の商売のコツがあるからなんですね。
見習いたい一流ホテルマンの接客
漫画か雑誌か何かで見たと思うんですが(うろ覚え)、ホテルマンってすっごく大変で気を遣うお仕事で、だからこそ一流ホテルで働いているベテランホテルマンは、どこに行っても通用する接客スキルを持っているそうです。
例えば、お部屋を案内する時。
スイートルームでも何でもない普通の部屋を案内する時でも、「エレベーターを降りてすぐのお部屋でございます」「通路つきあたりの静かなお部屋となっております」と、臨機応変にさりげなくお部屋の良さをアピールするんだとか。
なるほどなぁ~、と思いました。
そういう風に言われれば、普通のお部屋でも「おっ、そうか」と思いますもんね。
さりげない一言でお客様をおもてなしする一流ホテルマン、素晴らしすぎる!と感心しました。
あとは、よく来るお客様の名前はもちろん暗記して、顔を見た瞬間「いらっしゃいませ、〇〇様!」と声をかけるとか。
すごいと思ったのは、特徴をメモに取って覚えておいて、次に来た時にさりげなく会話の中に盛り込むんだそうです。
「モーニングコールは前回いらした時と同じ時間でよろしいでしょうか?」
「濃いめのコーヒーをお部屋にご用意しておきました」などなど。
なんだか自分がスペシャルゲストになった気分になりますね。
外国人の来客が多い大手ホテルなんかだと、英会話教室に通うことが義務付けられているところもあるそうです。
語学力に関しては、面接の時点である程度ふるいにかけられそうなものですが、ある程度話せるスタッフでもより磨きをかけるために英会話教室に通うんだとか。
素晴らしい試みだと思いますが、授業料は自腹なのかどうかが気になるところです。
私も接客業をしているので、こういった話はとても参考になります。
一流ホテルマンのように、気遣いをもって接客していきたいものです。