最近の家の表札について

最近、家の表札というものも大分変わってきたらしい。
ホームセンターのリフォームとかのコーナーに行くと、たくさんのサンプル表札が飾ってある。
特に最近の家は、塀などのない、オープンなアメリカンスタイルのものが多いから、門扉に表札をつけることが少ないように思う。
そもそも門がない。

その代わり、郵便ボックスなどのところに表札をつけるようなところがあったりする。
割とカジュアルな感じだ。
だから、売っている表札もプレートのような薄いものだとか、ラフなタイプがとても増えた。
表記も英語のものとか、横に模様がついているものもある。
昔は、花崗岩とか大理石とかの重厚な石造りのものばっかりだったが、随分ライフスタイルも変わったもんだな、と日々思っている。
だからそんなとき住宅街で、昔ながらの縦書きの、木で出来た表札を掲げる家に出逢ったりすると嬉しくなる。
苗字から名前までフルネームで筆で書いてあって、側面には朱色の落款が捺してあるようなやつだ。
そんな表札の家は引き戸だったりして、表札も家の門の随分高い位置に取り付けてあったりする。
一緒にどこかの神社のお札を貼ってあったりもする。
そんな家を見ると無条件に厳かな気持ちになる。
きっと亭主関白な家なんだろうな、とか、床の間があって掛け軸がかけてあるんだろうな、とか、その他もろもろ想像する。
表札は家の顔だから、それを見ると何となくその家の雰囲気がわかるような気がするのだ。
その家の持ち主からしたら大きなお世話には違いないが。
果たして我が家はどのように思われているだろうか。